M&A失敗のリスクを低減するために
88月のコラムで事業の方向性、「注力する顧客・市場」に4つのタイプがあり、「注力する顧客・市場」の選択によっては、これまで認識していた「強み(顧客から選ばれる理由)」、「保有する(強みを支える)資産」を合わせて再検討することが必要であることを述べました。
選択した事業の競争力強化のためには注力する顧客・市場を具体化し、獲得する資産(能力)を明確にすることが必要です。具体化した注力市場で事業展開していくために現時点では不十分な資産は何か、がポイントの一つになります。バリューチェーンと市場顧客・商品サービス・資産(能力)の2軸で評価すると漏れなく現状を見える化できます。
この競争力強化のポイントを明確にしておかないと、候補企業との基本合意後に実施する事業デューデリジェンスで何を基軸に相手企業を評価するのかが曖昧になり、適切な評価ができないためにM&A失敗のリスクが高くなります。
貴社はM&Aで何を獲得することをお考えでしょうか。