持続的な成長に向けた事業再構築とM&A

4月の日経ビジネスに木材加工会社が事業を見直すことで売上高を3倍以上に伸ばした事例が紹介されていました。 

この企業(現在の従業員35名程度)は、国産材の木製品を製造し家具店やホームセンターに卸していました。 しかし海外に生産拠点を置く競合他社がすぐに売れ筋商品の模倣品を作り価格競争に巻き込まれ、利益は出なくても会社存続のために生産を続けるという状況になってしまいました。

こうした状況下、事業再構築のために競争の厳しい家具製造から撤退し、従来から生産している神棚の製造に特化しました。 一般的に神棚は大きさなど現在の住宅事情に合わないこと、国産材を活かせることに着目し、自社の木材の目利きと加工技術を強みに現在の住まいにあった神棚を開発、神社からもお墨付きをもらいECを通じて女性を中心に売上を伸ばしたそうです。 

「時代の変化に追いついていない市場」、「自社の強みを活かせる分野」を軸に事業を見直すことで成長につなげることができた事例です。

この事業のリスクの一つが「将来的な木工技術の伝承と国産材料の安定的な調達にある」とすると、これらの経営リソース確保のために他社との資本提携や買収は持続的な成長のための一つの選択肢になるかもしれません。

皆様はどのようにお考えになるでしょうか。